士業事務所の問い合わせフォームで聞くことの雛形(初回相談・依頼)
士業への問い合わせは、人に言いにくい事情を含むことが多く、フォームに書いてもらう内容の範囲を、事務所が先に決めておく必要があります。
士業事務所の問い合わせは、どんな用事が多いか
士業事務所には、相続や遺言、会社設立、許認可、税務、労務、登記などの相談が届きます。初めての相談者は、どの士業に頼めばいいのか、費用がいくらか、守秘は大丈夫かを気にしています。サイトには、扱う分野と、扱わない分野、費用の考え方を先に書いておくと、問い合わせの質が上がります。守秘については、事務所の約束を示す一文を、フォームの近くに置きます。
聞くことの雛形(最初の版)
初回相談の雛形です。必須は、お名前、連絡先、ご相談の分野の3つにとどめ、詳細は任意の自由記述にします。
| 項目 | 聞く理由 | 形式の目安 |
|---|---|---|
| お名前(会社名) | 呼び方、連絡の宛名のため | 1行。匿名の呼び名でも可と案内する |
| 連絡先 | 返信のため | メール、つながりやすい時間帯 |
| ご相談の分野 | 担当の振り分け | 選択式(相続/許認可/税務/労務/その他) |
| 緊急度 | 返信の優先順位 | 選択式(期限が近い/急がない) |
| 期限や日付があるか | 手続きの期限の把握 | 任意、1行 |
| ご相談の概要 | 事務所が対応できるかの判断 | 自由記述。「詳細は面談で伺います」と添える |
| 面談の希望(対面/オンライン/電話) | 面談の準備のため | 選択式 |
あとから足してもよい項目
- 事務所を知ったきっかけ(任意)。
- 過去に他の専門家へ相談したか。
- 会社の場合は業種と従業員の規模。
- 初回相談の費用についての質問欄。
聞かないほうがよいこと
戸籍、通帳、契約書、マイナンバーなどの書類や番号は、フォームでは受けないでください。相続や労務の相談では、他人の個人情報(亡くなった方、従業員)が含まれがちです。事情の詳細も、最初はあえて書かせず、「面談で伺います」とするほうが、相談者を守ります。マイナンバーの扱いの決まりの中身は、この面では確かめていません。
送信後の表示と、最初の返信
送信後の表示では、「いただいた内容は守秘して扱います」と書きます。ただし「守秘義務があるので絶対に外に漏れません」のような断言は、フォームの通信経路や、メールの宛先間違いなどのリスクを考えると、言い過ぎになりえます。事務所としての扱いを淡々と説明する書き方を選びます。最初の返信は、対応できるかどうかの一次判断と、面談の候補日で足ります。
「お問い合わせありがとうございます。○○事務所の△△です。ご相談の概要は拝見しました。この分野は当事務所で承っています。詳しい事情は、面談でお伺いします。初回相談は60分で、費用は料金のページに記載のとおりです。ご都合のよい日時を2つお知らせください。」
士業事務所で起きやすい失敗
- 事情の詳細を長く書かれ、判断の責任が早くから生じる。最初の返信で「詳細は面談で」と線を引く。
- 資格上できないこと(他の士業の専門領域)の依頼が来る。扱う分野と扱わない分野を先に書く。
- 期限が迫った依頼の見落とし。緊急度の欄を目立たせ、毎日確認する。
- 費用を聞かれて曖昧に返す。料金のページへ誘導し、見積もりの考え方を説明する。
置く場所と、サービス選び
士業のサイトは、分野別の解説ページから相談に進む人が多く、解説の末尾に相談の窓口を置きます。 窓口の置き方はサービス別の比べ方、個人情報の書き方は利用目的の書き方の面で。他の業種の雛形は業種別の一覧から。
相談の窓口を選ぶ人の不安
士業に相談する人は、「費用がいくらになるか」「相談しただけで依頼が決まるのか」「内容は秘密にしてもらえるか」の3つを気にしています。この3点への答えを、フォームの近くに短く書いておくと、送信の心理的な壁が下がります。ただし、費用は案件で大きく変わるため、「初回相談は○分で○円」のように、確実に言える範囲だけを書いてください。
面談の準備のための持ち物の案内
面談の日程を決める返信に、持ってきてほしい書類を一覧で書きます。書類の画像をフォームで受けない代わりに、面談で原本を見る形です。持ち物の一覧は、分野ごとに作っておくと、毎回の返信が楽になります。必要な書類の中身は、制度で決まるため、この面では確かめていません。